劇団山の手事情社×シアター・プロジェクト香川「オイディプス王」

山の手からの手紙

■男優陣からの手紙XVI
こんにちは。
あれから皆さんはいかがお過ごしでしょうか。
きっとまたいつもの日常に戻っていった事でしょう。
かくゆう僕もその一人です。
どうやら世間は、僕らが香川に行く前と変わらず、異常な世の中のままの様です。
餃子・・・大変な事になっていますね。次々と新たな毒物が発見され、中国と日本の責任のなすり合い、
まさに国際問題になりかねないニュースです。
毎日毎日、ニュースは異常な事件を嬉々として報道し、日本政治を批判し、それを見ては、一喜一憂する。僕らは飽和する情報の中にどっぷりとつかりきって生活しています。
僕らはそのなかで、『また殺人事件か。』とこんな世の中が何か当たり前の事のように過ごしています。
何かが明らかに麻痺しています。
倖田來未も・・・大変です。たった一言で、世間を敵に回す事になろうとは。
手の平を返すように,一斉にマスコミは彼女を批判し、それによって個人の価値はきめられちゃう。
そしてまた目新しい事件があれば何の解決もなく、飛びつくマスコミ連中。それに右へならえの世の中。
何か変だと思うけど、あまりに日常が早く過ぎて、それに気づこうとしない僕たち。

オイディプス。
彼は最終的に実に清々しく放浪の旅に出たのではないでしょうか。
知識の渦に飲み込まれ、信託という情報に翻弄され、世間という蟻地獄からはいあがろうともがき苦しんだ男は、ラスト、両の目をえぐることで、見事に自分自身を勝ち得たにちがいないのです。

自我を持つ事が本当に難しくなっている今の世の中で、僕もそうありたいなと。

時間も稽古も超殺人的なスケジュールのなか、本番中に垣間見た、香川オイディプスは微笑みをたたえて僕にこんなことを感じさせてくれました。

皆さんにご心配をおかけした僕の左足もようやくギブスが取れて、又新たなオイディプスの呪いの一つが刻み込まれました。
本当に,本当にお疲れさまでした。あっという間でした。香川オイディプス。
ぜひまた機会があれば素晴らしい瞬間を香川のみんなと共有したいです。
では、また。
岩淵吉能
■音響担当からの手紙
斎見 浩平 感想といっても、参加したことへの感想よりもむしろ、山の手事情社の『オイディプス王』という作品について、思いが巡るばかりなのです。

多分、山の手事情社のどの公演よりも、そして私が参加した香川の作品のどれよりも、今回の『オイディプス王』は殺伐としてました。
そしてどの作品よりも、今回の公演は「悲劇」だったと思います。

公演を終えて何日か経った今、思い返されるのは、そんなことです。

#すみません、もっとちゃんと説明するためには、たくさんの時間とたくさんの字数が必要みたいです。あきらめます。

みなさん、ありがとうございました。

また参加できる機会を*本当に*信じています。またお会いしましょう。
斎見 浩平
■男優陣からの手紙XV
山本芳郎 一週間が過ぎました。
皆様いかがお過ごしでしょうか?

さぬきシェイクスピアの「ロミオとジュリエット」以来香川に皆勤賞の僕としては、とうとうこういった山の手組と香川組のコラボレーションが実現したことはとても感慨深いです。
それも香川の女性だけと山の手の男優だけというめずらしい形で・・。
面白い企画でしたね、そしてほんとにおもしろい舞台が実現したんじゃないかと思います。

みなさん男優陣の無茶な要求によく答え、頑張ってくれました。とても頼もしかったです。
時間もないので一方的に押し付けるような感じになりましたが、もう少し余裕があると一緒に試行錯誤したり、いろいろアドバイスも出来たりしたのになあと思います。
大きな怪我もほとんどなくよかったです。そのかわりなのか勲章のように痣をつくりまくってましたね。痣が消えていくのに合わせて本番の記憶もなつかしいものになっていくんでしょうね。

芝居が終わってなかなか現実モードに戻れなかったとは思いますが、今回過ごした濃密な時間は間違いなく普段の生活を変えてくれるのではないかと思います。
たぶんこんなにきつい日々を過ごすことって人生であまりないでしょうからね。
凄い財産になってると思います。

みなさんがこれからも香川の演劇をもりあげるべく活動しつづけていたら、いくらでもまたいっしょにやる機会はあると思います。
こんどはまた違った苦難が待っているでしょうが・・。
なのでしっかり続けていってくださいね。
今回かかわってくれた役者の方たちはもちろん、スタッフとして動いてくれたみなさん大きな責務を背負ってしまっていると思います。そして観客のみなさんも。
香川を盛り上げなければ。
そういう期待をこめて・・みんなおつかれさまでした。観にきてくれた人も、ありがとうございました。
山本芳郎
■男優陣からの手紙XIV
浦 弘毅 香川に上陸した『オイディプス王』。瞬く間に駆け抜けていきました。

ご来場いただきましたお客様、誠にありがとうございました。今以上に香川で 演劇が盛んになること間違いないと思います。
シアタープロジェクト香川をはじめ香川の演劇を今後とも応援していただけますよう宜しくお願い致します。

また、香川の女優さんたち、シアタープロジェクト香川のスタッフの皆様、そしてソフォクレスに心から感謝申し上げます。

女優の皆様。
合同稽古初日はどうなるかと思いましたが、まず皆さんの演劇に対する情熱に私のほうが圧倒されました。
正直「これならいける!」とおもいました。
女優のみなさんは、朝は仕事、夜は深夜まで稽古と、めちゃくちゃタイトなスケジュールであそこまでやるとは、私もまだまだだと思いましたし、勇気をもらいました。
これを通じてお互いこれから精進していければと思います。
楽しかったです。ありがとうございました。

シアター・プロジェクト香川スタッフの皆様。
香川滞在の時はなに不自由なく過ごせた事こころから感謝しております。影で支えてくれたからこそ私たち山の手事情社俳優陣が芝居に集中できたと思っております。
このような環境で芝居が出来て幸せでした。ありがとうございました。

ソフォクレス様。
「オイディプス」という戯曲。まぁ〜よくこんな壮大な物語を書きましたな! 2400年たったいまでもしっかり残っていますぜ!
この物語があったからこそこのようなすばらしい芝居ができました。私があの 世に行ったときは一献交わしたいですなッ!

また皆様にお逢いできる事楽しみにしております。ありがとうございました。
浦 弘毅
■男優陣からの手紙XIII
会ってすぐに事を伝えようと、

キャスト写真を見て覚えた記憶を頼りに、

挨拶するより先に
打ち合わせを、、とあわてて話しかけてからはや幾日。。


初めて見るストッキングシーンに笑い、

殺戮シーンの振りを考え、


スリッパを白く塗り、


仕事、学校を終えたばかりの女優陣と
無茶なお願いを繰り返しながら深夜稽古。

ターポリンにボアをチェックし、

テレビにお祈りをし、

暗闇の舞台袖へ

本番ではただじっとして

皆さんの台詞にエネルギーが加わるように集中していました。


東京に戻りましたが、、
強い緊張の後の脱力状態からなかなか抜け出せません。

何とも思い通りにいかないガチガチの身体をなんとか、

PEZを砕きながら動き始めている次第です。


無謀としか考えられないこの短期間で作品が仕上がったのは、皆さんの準備と力量のおかげです。


衣装、制作スタッフ、作品に関わった方々全てに感謝します。

お疲れ様でした。

そして劇場で観て頂いた皆様

本当にありがとうございました。
鴫島隆文
■男優陣からの手紙XII
俳優が勢揃いして、劇場入りするまでの稽古時間が合計8時間って、そんな無茶な。
東京の稽古場で香川の稽古スケジュール表を見て、青ざめた。
殺戮ルパムで二人殺さなくちゃいけないんですけど。
俺のパートは新段取り。
しかも、聞くとそのうち一人はヘビー級。
対策を練らねばと野々下つかまえ実験台。
ぐるぐる回すと、これは無理です、目が回りますと野々下。
何が無理なんじゃ。
仕方ない。現場でやれる事をやるしかない。
今日は帰ろうと着替えていると若い女優が台詞の稽古をしている。
しかも、二人。
獲物だ。
獣だ。
得物で。
髪をひきずって実験したい黒い衝動に一瞬襲われるが、この日は帰宅。

不安な気持ちで香川入り。
とりあえず、なんとか、乗り切った。寄り切った。
稽古時間は多少オーバー。
夜中12時過ぎに通しが始まるって、おい!
その昔、「ドンファン」という公演が利賀村であって、3連続通しをやった事を思い出しました。
夜空が綺麗だった、あの時も。
通しが終わり、慌てて一服。オープニングの音楽がもう鳴り響いてました。
香川の夜が暗いのも、やはりどこか利賀チック。

またの機会がもしあるなら、次回は是非、贅沢に無駄な時間を使ってやりたいものですね。
斉木和洋
■男優陣からの手紙XI
皆様短い間でしたがオイディプスお疲れ様でした。
少ない登場人物なので、ひとりひとりへの重圧が大きく大変だったと思います。ただその分やりがいがあったのではと思います。

正直よく踏ん張ったと思います。連日の深夜までの稽古、度重なるつくり変え、そして愛ある暴行…
山の手の男優陣は怖かったでしょうか?皆優しいお兄さんだったでしょうか?
私は一番乱暴でしたか?
そんな訳ありませんよね…
この公演が各々の進む道に少しでも良い影響を与えていたなら嬉しいです。

最後に大垣さんへ

大垣氏の奇妙な観察日記

○11月初顔合わせの日。女優陣は皆さん挨拶してくれるのに1人ふてぶてしく煙草を吸って虚空を見つめている大垣氏。
俺「お前は俺を怒らせた。」(承太郎風に)
結局私から挨拶しました。

○1月に男優陣が全員香川に到着し歓迎ムードかと思いきや、髪型に夢中で鏡から振り向かない大垣氏。
俺「こんな事をされて怒らない奴はいね〜!」(承太郎風に)
単に緊張していたらしい…

○煙草を吸いまくっていた大垣氏。数分後ダメ出しをする為にやってきた俺の感想。
俺「こいつはクセ〜!煙草の匂いがプンプンするぜ〜!」(スピードワゴン風に)
その部屋が唯一の喫煙エリアだったらしい…

○大垣氏の煙草を吸うポーズは片膝を立て、もう片足を斜め前方に伸ばし、煙草は右側の頬に寄せ、くわえるよりというよりは噛み、不味そうに吸う。
そのポーズを見ての感想。
俺「足がグンバツの女だ…」(ジョセフ風に)

○打ち上げ後、大して飲んでいないのに飲み屋の外ではしゃいでいる大垣氏を見ての感想。
「幸せに…大垣…」(ジョナサン風に)

To be continued?
川村岳
■コミュニティアートとハイアート

違うコミュニティでは違う演劇の創り方で、違う演劇が出来る!
それが楽しい♪ そしてそれが嬉しい♪

香川県の人々と山の手事情社メンバー。
女と男。
白と黒。
コミュニティアート?とハイアート?

コミュニティアートという言葉を「プロセスを重視し結果としての作品よりも作品ができるまでの過程に重きをおく」という風に僕はとらえていました。
それなら山の手事情社で通常おこなっている公演はハイアートだろうと思います。

「レベルの高い作品を目指して劇団員と、スタッフが一丸となって全力を尽くす」
「全てを投じて演劇を創りあげる」
「時間、お金、労力、生活、知識、体力全てを公演に捧げる」

それが僕の持っていたハイアートの定義です。

ただ
よくよく考えるとですが
だらだらとうだうだと非効率的に
何も生産していないようなそんな時間を
いーーーーーーーーぱい稽古場で僕たちは過ごします。
そういった実情や製作過程がストイックでハードなのか?と問われれば自分でも首を傾げてしまいます。
アートである以上創り方は様々。
工場で能率的にってわけにゃあいきません!!

そうなんですよ!
ハイアートっていうのはやっぱり充実した過程の先にあるものなんですよ!!

そして
そして
その「充実」ってやつがぁ
香川にはあった☆
香川の女優陣にもあった☆
いーーーーーーぱいあった☆
稽古場で起こる全てに大きな大きな

「充実」

があった☆

多分かけがえのない時間を感じると人間は「充実」するんだろうと
そしてどんなにストイックでもそこに「充実」がなければ・・・・
演劇マシーンだぞと・・・・
そんなことを2月11日に直島(なおしま)で考えました。

演劇はアートだとそして集団そのものがアートなんだと
深く考えたことはさておき


本当にありがとう

また一緒に演劇やりましょう。
野々下孝
■舞台監督からの手紙
白と黒。明と暗。男と女。そして破壊と再生。

「オイディプス王」は山の手事情社の代表作品の一つであるとともに個人的に1番好きな作品でもあります。
演出も構成も好きですし、いろんな思いでもあり、勉強させていただいた作品です。

その作品を讃岐で、しかも山の手とシアタープロジェクトのコラボレーションでやるっつーから、そりゃあそんな楽しそうなこと、不祥本弘、二つ返事で仕事を受けました。

女優陣も男優陣も本当にお疲れ様でした。
とくに女優陣は肉体的にはもちろん精神的にもがんばったと思います。

この苦労は決して無駄にはならないはずです。
人間、一度受けたダメージには耐えられるようになるそうです。

行く先が不透明な世の中だからこそ、たまには両の目をえぐって心を研ぎ澄まし、自分と世間を観てください。

また、皆様に会える日を楽しみにしてます。
本 弘
■男優陣からの手紙X
川村岳 我々男子は間もなく四国行きです。胸が高鳴ります。女性陣は皆猛者顔になっていることでしょう。

今日は東京では雪が降りました、香川はどうでしょうか?
私は雪の中朝4時に渋谷センター街を自転車で爆走していました。
雪対策でパーカーのフードを被りました。すると「これって運命役の衣装みたいじゃん」と気付く俺。
タイヤを雪に取られながら運命の台詞を練習していました。

早く香川の皆さんとセッションしたいですね〜
川村岳
■男優集結。
斉木和洋 香川入りが近いので、いっちょやってやろうじゃないかと、固めの盃。
ぬかりがあってはならないと段取りの確認。そして、必要な道具を送る段取り。もちのろんで徹底確認。指差し確認。
稽古に突入、あーでもない、こーでもない。あーでもある、あーでもないかもしれないし、あーでもあるかも!
それは、遅々として進まず。ハーハッハッ!
まったく力ないもののようである。ハーハッハッ!
お前に意に背いて答えよう。
っていう答えが堪える。
とまあ、なんだかんだと言いながら、手早く済ませて、ちゃっちゃっと帰った。
訳もなく。
台詞の読み方、ニュアンスの細かた擦り会わせになりましに着いたら、とにかく全開バリバリで行きます。
本気と書いてマジと読む。気合い全開で行きます。
バリバリバリバリバリバリッ!
稽古時間は限れていますが、頑張りましょう!
斉木和洋
■キャラ揃いの稽古場より
野々下孝 「どつどど どどうど どどうど どどう
青いくるみも、吹きとばせ
すつぱいくわりんも吹きとばせ
どつどど どどうど どどうど どどう・・・」

突風吹きすさぶ中、
風の又三郎になりきって多摩川あたりをチャリンコで爆走!
稽古場で今日も元気に暴力振るってます♪

ども、野々下ですっ。

今日は広い稽古場で稽古!実寸が取れた・・・のですが・・・

「広えなあ・・・」

浦さんがポツリ

「間口がどれくらいで、袖幕がこの辺で・・・」と独り言が始まります。

この浦さんの独り言はいつものことなのでとりあえず川村さんは無視してます。
殆どの場合、男優陣は浦さんの独り言は無視なんですがこの日は意外にも山本さんが会話に参加。
※基本的に山本さんは会話の後半に加わります。
おもむろに喋る山本さん
「じゃあ出ハケがいくつあって・・・」
※基本的に山本さんが喋るときは・・・約76パーの確率でおもむろです。
と話が盛り上がってくると
「よっちゃんフレームって何間だっけ?」
と浦さんから呼ばれて、菓子パンを食っていた岩淵さんがのっそりとやって来て打ち合わせに参加。
※ちなみに30代半ばの岩淵さんを浦さんはずーと、ずーーと「よっちゃん」と呼んでいます・・・。

そのあいだ鴫島はひたすらウォーミングアップ。
ウォーミングアップ×100ぐらいウォーミングアップ。
そして鴫島の体がぐにゃぐにゃにほぐれきったところで
稽古開始!!!!!!!!

殴ったり、蹴ったり、ほおリ投げたり、飛びついたりと男性だけで暴力を振るいまくるルパムをやってみます!
緩急をつけて動くんで
「ドリャー...(シーン)...オラオラオラオラーーーー(ピタッ)...グワシッドンバンゴロゴロ(ピタ)シュタッ」
というような格闘漫画風の描写しかできませんが終わると見事に汗ダクです。
ただ一人を除いては・・・
その人の名は斉木和洋(さいきかずひろ)。
またの名を和青龍(かずしょうりゅう)。
現役の横綱の名前をもじって付けました。

ルパム後、床に腰を下ろしたり寝転がったりして休む他のメンバーを尻目に、一人嬉々として突っ張りのような動き?と相手を寄り切るようなすり足?の稽古を繰り返している和青龍!

声を掛けると
「ごっつあんです!!」
と答えそうな勢いです・・・

休憩に入ると川村さんは携帯電話に首っ丈。
川村さんは携帯がだーーーーーーい好き♪
そしてギャグがだーーーーーーい好き♪
それと人をバカにするのもだーーーーーーい好き♪

ってな感じでキャラ揃いの男優陣もまもなく香川入り。
稽古は大詰め!
それでも岩淵さんは涅槃(ねはん)のポーズ。
どうなる『オイディプス王』!!

以上、笑いと汗が入り混じるひっろーーーーーい稽古場から
野々下がお送りしました。
※涅槃のポーズとは右手を枕にして頭を支え、体を横にして寝そべるポーズ。岩淵さんはそのポーズから結構いいことを言うことが多い・・・。
野々下孝
■おはようございます
鴫島隆文 今日の稽古は
午前09時開始です。

ルパムダンスの稽古をしていますが、「動き続けているが実際には目の前に存在しない女性7人」の位置を全て把握するのは不可能。

という事で最終手段。椅子に名前をつける。

この椅子はオノさんで、この椅子がオオガキさんで、タカハシさんがこの椅子だからオオガキさんがサイキさんの所でオノさんをノノシタさんの位置に置いて。それだと4人になるからサトウさんとタニさんとイチタニさんがイレカワってオレがアイツでアイツがオレで。


無数の椅子と踊る我々。

僕も今日動きが一新され全く違うのでやり直し。

これ意味ある、、よねと位置をひたすらφ(..)メモする香川県第1部隊浦さん。

ササキさんの長台詞を僕が読む。

間とスピード、語調が恐らく全然違うので台詞の長さを仮の状態で。うーん、むむ。
全然違うかも知れない。聞くところによるとササキさん結構台詞スピードややゆっくりらしいのですがどれくらいだろう。。


疑問点を明確にしながら完璧の近似値に向け、こちらの稽古は進んでおります。


そちら
寒さは続いてますでしょうか。
イチタニさんポスター大作戦お疲れ様でした。

僕のポーランドでのポスター大作戦では入ったレストランで、「芝居はいいからお前ここで寿司職人として働かないか」
日本語専攻の大学の前で、「ポスター受け取ると同時に食べてと僕に謎のチョコレートを渡す少年」
等々、様々な反応。
もちろん、その場で面白そうだから仕事終わったら行くよといった方もいらっしゃいました。


香川県の皆様

公演開始はまもなくです。
もしポスター見かけましたら、

何かしらオイディプス王にも遭遇する運命を感じて、

是非会場にいらして頂けたらと思います。
宜しくお願い致します。

それでは、また。
鴫島隆文
■山の手からの手紙番外編
越谷真美 こんにちは、
山の手事情社の越谷真美[こしや まみ]と申します。
入団2年のペーペーです。
よろしくお願いします。

実は私、昨年『ここでkissして』を拝見するため、
そちらにお邪魔させていただきました。
そして成り行きから吉本さんと
一夜を共にした間柄です! 
(ホテルで仮眠を取っていただいただけですが…)
短い滞在でしたが役者さんはもちろん、
公演をサポートされている方々もとてもパワフルで、
皆さんで盛り上げている様子がとっても印象的でした。
初春の玉藻公園も忘れられません…。

さてさて『オイディプス王』、
私も大好きな作品です。
研修生時代に、静岡の野外劇場で
雨のなか観たのが初体験なのですが、
悪天候まで味方につけて、
クライマックスを迎えたときの衝撃といったら、もう!
あのときの感動が忘れられずに
今私はここにいるといっても過言ではありません。

だから今回、香川で上演すると聞いて、
すごーくすごーく羨ましいです!!
香川の女優さんと、山の手の若手女優で
日替わり公演いかがでしょうか。
いやいや…(笑)

『オイディプス王』、とても残酷で悲しいお話なのに、
どうしてこんなに清々しい感動を味わえるんだろう。
カタルシスがあるから? 癒されるから?
役者は超能力者だから(by Y先輩)? …すげえ!

ともあれ、
香川県のお客様と、この感動を共有できるなんて
ほんと嬉しい限りです。
本番まであと一息ですね。
期待してます!!
越谷真美
■男性諸君へ
山本芳郎 どうやら香川では連日稽古を重ね、『オイディプス王』上演の準備は完璧に仕上がっているようだ・・

セリフ部分の預言者と使者の凄みは見るものをとらえてはなさない。
俺たちが代役に立たせてもらうのが申し訳ないくらいだ。
挿入シーンも膨大なアイデアを泣く泣く絞込み、わずか数分ずつのオリジナルの芝居で見事に今の香川に生きる女性たちの生態を表現している。
まさに現代劇!
女性のルパムも振りは正確で美しい。登退場、軌道、スピードなども厳密にきまっており、後は俺たちが横でいっしょに歩いてあげるだけでいい。
全編を通じて、いつ男性から掴まれるか、どこを、どのくらいの強さでどういう方向に力を加えられるかなど、イメージトレーニングは完璧。後は彼女たちが表現してくれる通りに動いてあげればいい。
縄の段取りもOK,減量対策もバッチリ。
あらゆる事故の可能性をシュミレートしており余裕すらみられる。

もう男性陣なしでも上演可能なように仕上がっている。
御膳立ては申し分ない。

飛行機のチケットも準備出来たらしい。
しっかり楽しんでこよう!

つまり舞台上で俺たちはよけいなことをする必要はないわけだ。
ただそこに「いる」だけでいい。
そもそも俺たちの役は「運命」なのだから。
山本芳郎
■うふふ値増進中
福冨はつみ 山の手事務所より、福冨です。
皆さんお元気ですか?

『オイディプス王』に向かって、うふふ値増進中の福冨です。

日曜日、香川に行きます。
皆さんにお会いできる楽しみ、20うふふ。
稽古が見られる時間に、30うふふ。

「うふふ」とは福冨興奮度の単位です。

美味しいもの食べて、うふふ。
良いもの見て、うふふ。

さて、『オイディプス王』で、うふふ値がどこまであがるか楽しみです!


間もなくアレが到着します。
高松の街中を『オイディプス王』で染めちゃいましょう!!

商店街
自分ちの前
車のリアウィンドウ(それは危険です。)

稽古に、宣伝に、仕事に、勉強。
あと1時間でいいから、1日を25時間にして〜!
と叫びたいとこだと思いますが、
期待して待ってくれているお客様のために頑張りましょう!!
福冨はつみ
■山の手からの手紙番外編
太田真理子 皆様お元気でいらっしゃいますか? 太田真理子です。

もう伝わっているとは思いますが、『オイディプス王』見に行きますよ〜!
チケットも飛行機もホテルも予約済です。
長年夢見ていた「観光」で行く高松!きゃ〜!!嬉しい〜!!!
どこ行こうかなー。栗林公園?今まで車で前通っただけだし行ってみたいなあ。
平家物語博物館?一度行ったけど、もう一度爆笑しに行ってもいいなあ。
うどんはやっぱり外せないね。
ああ、打ち合わせしながらじゃなく、段取り考えながらじゃなく、
作業のために急いで食べるわけでもなく、のんびりと味わううどん。素敵!

えーと、何でしたっけ?あ、そうそう。オイディプス王ね。
いやいやもちろんそれがメインイベントですよ。
稽古じゃなく、ゲネでもなく、袖から眺めるのでもなく、
客席で、本番で、皆様の姿が見られるんですもの!

それに私『オイディプス王』大好きなんです。
数ある山の手事情社の作品の中でも一、二位を争うくらい好き。
私はラストで舞台の一番前に倒れるのですが、
その後の芝居をずっと舞台上で毎度見ていました。
今回客観的に見られるのでとてもとても楽しみです。

ポーランド公演の時には「ポーランドの演劇史に残る」と絶賛された作品です。
山の手事情社の代表作の一つです。
ポーランド凱旋公演を鳥取で行った時には「どうして鳥取でしかやらないんですか?」
「うちの県でもやってください!」と各地の人に言われました。
その作品が高松で上演されるんですよ!
もしかしたら今後やらないかもしれないんですよ!
見ないと損だってお友達、親類縁者、会う人すべてによーく言って
チケットがんばって売りまくってくださいね。
あの長い長いアーケード、どのお店を見てもチラシが貼ってあるくらいに宣伝もがんばってくださいね。
だってこんな素敵な作品、本当に見ないと損だと思うもの。

それから、あの衣裳は体のラインが見えやすいです。
足もあらわになります。うどん食べ過ぎないようにね〜。
三玉とか平気で注文しないようにね〜。

では稽古がんばってください!楽しみにしております!!
太田真理子
■内緒の話
小笠原くみこ 香川へは行けない・・・小笠原くみこです。皆様お元気ですか?
行けないからといって、この度の『オイディプス王』に関わっていないわけではありません。東京で、影の存在として、様々なことを手配しておりました。
もうすぐそちらへ到着する、床のシートも、白いエリアのボアも、髪の毛に巻いているモールも、ふわふわしたカーテン生地も、ぜーーんぶ、あたしが手配して、そちらへ送りつけています!!
そのうち、稽古場は、あたしが送りつけた、様々なものであふれかえり、稽古する場所もなくなるでしょう!! あはは!!
・・・別に意地悪しているわけではありません。

さてさて、間もなく、香川へ山の手の男優が参ります。
ここだけの話。男優対策をお教えしましょう。

山本芳郎
無口ですが、やさしい人です。もし、無視されていると感じたときでも、それは無視されたわけではなく、どこか遠い国と交信しているところなので、話しかけられたことに気づいていないだけです。誤解のないように。
取り入りたいときは、『トッポ』を持って話かけるといいと思います。

川村 岳
女性と話しているより、男性と話しているほうが好きなタイプ。永遠の中学生。
ゲームか、漫画(週間ジャンプ系のもの)の話題を振ると、乗ってきます。
どうしても話題が見つからない場合は、「二重にしてみてください!」と言うと、普段一重のまぶたが、二重のきりっとした目にする芸? をやってくれます。

浦 弘毅
おそらく、皆様の前では堅物な人として、通し続けるでしょう。ですが、本当はそれほど堅物ではありません。パソコンデータを保存する「フラッシュメモリー」を「フラッシュバック」と言い間違えるような、おちゃめなところもあります。浦に何かデータを渡す際には、「フラッシュバックどうぞ!」と言うといいと思います。

岩淵吉能
チョコがかかった、あるいはチョコが入ったパンを渡しておけば、機嫌が良くなります。
基本的に癒し系の、ボケキャラなので、どれだけトボケタことをしでかすか、発見してみてください。時々「肺と目は大丈夫ですか?」と声をかけてあげることは重要です。

斉木和洋
要注意人物です。オイディプスという芝居に関しては、女優と芝居するというより、プロレスする、好きな技をかけて試してみる、という感覚でいます。とにかく、やられる前に対策を! 出来ないことは、はっきり断固として拒否しましょう。

野々下 孝
食べることが、ものすごく遅いです。ですので、彼が食事中に話しかけるともっと遅くなるので、注意しましょう。
稽古中は、擬音が多い説明をするので、??のことが多々あるでしょう。その時は、擬音で答えてあげると楽しい会話が成り立ちます。

鴫島隆文
いつもお腹をすかせている不思議人物です。悪い人ではなく、むしろとてもやさしい人です。ですので、少々の?? があっても、大きく包み込んであげてください。
彼のズボンの前ポケットには、何かが入っており、いろんなものが出てきます。その場面に遭遇したら、その日はラッキーデーです。
小笠原くみこ
■男優陣からの手紙IX
斉木和洋 ただいま、2007年度研修プログラム修了公演『こんな奴ら。』そして、EXTRA企画公演おんな祭り第一弾『お茶とおんな』、
さらに劇団の若い衆が山の手事情社スタジオで稽古をしており、
超カオスな状態に突入しています。
これ以上、エントロピーが増大すると空間が崩壊します。
第一スタジオには、ぬいぐるみの山、酒瓶がきれいにディスプレイされ、さながら女子のワンルームマンション。
第二スタジオ・・・。これでは稽古場というより倉庫です。
でもホワイトボードとテーブルの間に挟まるとなんだかほっとしたりします。
そんな近況。

さて、2月の香川入りが刻一刻と迫ってきており。
それと同時に奇声を噛み殺す回数が着々と増加中です。
さあ、闇夜に向かって叫べ。
その空は東京にもつながっている。

まあ、叫ばなくても、こっちはこっちでぎゃんぎゃんやるので、
そっちはそっちでぎゃんぎゃんやると。
きっと響きあって倍音が生まれる。
斉木和洋
■悪夢を見よう
鴫島 隆文 「私たちは、
 ただもう、
 そこら中を、
 荒々しく、
 駆け巡る、
 激しい王の姿に
 
 目を奪われて、
 おりました、」


香川県の女優陣、そしてスタッフの皆様お疲れ様です。鴫島です。

そして極寒状態のようですが、フヂムラさん心臓バックバク運転、お疲れ様です。

先発隊はまもなくです。浦さん綱関係お願いします。

情報共有がWEB日誌上というのが何ともいえない不思議な現実ですが、。

手紙も幾度重なり、リアルな返信を受け取る時間に、

ついに本番までのタイムアタック。

本番直前にしつこく位置確認を取る自分が容易に想像できるようになってきました。
ギリギリですね、いろんな事が。


( ̄▽ ̄;)

新シーンについてもオイディプスですから当然何も聞いておらず。

ショートシーンと呼ばれる印象イメージ、の採用率はかなりの倍率なのでとにかく量といいますか、作っているのであれば観たいですが、時間?ありますか?


「そんな暇はない」
返信をお待ち、、

「時間ないから、いいから早く来い」

そうですね。。

いきなり四畳半で
いきなり謎のルパムで
いきなりショートシーンで、
相手の男優は未だに実体の見えないシャドーですから。


「ふざけるな」

悪夢でなければこれは、説明が、つか。。

失礼しました。

勝手な想像ですが。
「東京、
 静岡、
 ポーランドよりも 面白く」

考える間に
なんだか緊張で薄皮の周辺がピリピリしてきました。

悪夢に飛び込んだ皆様、それでは、また。
鴫島 隆文
■『オイディプス王』⇒『オイディプス@Tokyo』
稽古順調ですか?野々下ですっ!
稽古場日誌見てますよ♪
畳で稽古をしているのには驚きました!そして広さは64畳!?・・・羨ましい。
ヘアメイクは大変そうですね。
山の手男優陣も出番直前までこだわってヘアメイクしているのですが(凄い量のヘアスプレーとジェルを使っています)大量の汗とフードのせいで登場してから10分も持ちません。
それから雪・・・降るんですね!?
あと嘔吐下痢症には気をつけて。僕も一昨年ノロをやりました・・・あー思い出したくない!

話題は変わりますが・・・というか本題に入ります。

演劇にとって宣伝美術は必要不可欠なものですよね?
そして過去の公演を想像する重要な手がかりにもなります。
ということで、一緒に芝居を作る前に『オイディプス王』から『オイディプス@Tokyo』にその手がかりを辿ってみませんか?結構歴史ありますよ〜。


今回の宣伝美術は男優陣の稽古が開始される前にすでに手元にありました。

公演製作の中で、ポスターやチラシは一番に着手し、完成します。
宣伝美術には触発されますし、創作する上で多くのヒントももらいますが、とにかく嬉しいですねえ!!それに尽きます!!!
山の手事情社に公演のチラシが届くときは、朝から皆落ち着きません。
劇団員の期待に満ちた目。
そしてチラシを見た瞬間のテンションの上がりよう。
ひとしきり騒いだ後稽古に入りますが、稽古のちょっとした休憩時間や、食事の時間、着替えているときなど、それから暫くチラシについての会話が稽古場のいたるところでおこなわれます。
喫煙場所や階段、玄関でも、事務所でも・・・。
どこにいってもチラシ、チラシ、チラシ、チラシです。

宣伝美術は演劇に携わる者にとって非常に大切なものです。

山の手事情社の宣伝美術といえば福島治氏。
氏には1990年『STOVE PLAY』より、山の手事情社のほとんどの公演の宣伝美術を担当していただいているのですが、
その中でも劇団員から人気が高いのが『オイディプス@Tokyo』ポーランド公演の宣伝美術!

宙に浮いた半透明のレインコート。無数に張り付いた赤い蝉の抜け殻。

・・・狂気じみている・・・
どういう脳みそでこれを考え付いたのだろう?
イメージ湧きまくりの、想像しまくりです。

そして初演は

白いキューピーちゃんの目から流れ落ちる・・・というか、ただれ落ちるかのようなどろっとした液体。
これを見たときの衝撃も凄かった。

「カッコいいな〜、俺もこんな狂人になりたいな〜」

そんなことを思いながら稽古場は女優陣に明け渡して、河原で稽古していた記憶があります。

と、ここまで辿って思うのは
福島治という当代屈指のクリエーターが作り出す

「めちゃくちゃカッコいい狂気」

これに山の手事情社は牽引されてきたのかなぁってことです。
このかっこよさに追いつきたい。
僕は今でもそう思ってたりします。
そして香川ではそれを実現したい。
そう思ってます。
なので、一緒に頑張りましょう!!
野々下 孝
■男優陣からの手紙VIII
岩淵吉能 あけましておめでとうございます。
年男、岩淵です。
♪ も〜いくつ寝ると〜、お・い・で・ぷ・す〜
そうです。いよいよですね。「オイディプス王」! 香川に上陸 です!
心の準備はできていますか? できてますかー!(猪木風)

実は、この作品、私にとって、「いわくありありの芝居…。」なんです。
初演、男子ルパムの創作メンバーでありながら、公演の2ヶ月前 に入院して、
私出る事が出来ませんでした。
そして今回、昨年12月末に、突如の病気で1週間の入院を 余儀なくされました。
人生2回しかない入院が、すべて「オイディプス王」の公演 2ヶ月前というのは…。
お〜こわっ。
初演時には男優N氏が稽古中、床に激突。見事に彼の前歯が殉職 していきました。
いまだに稽古場にはその歯形がくっきりと残っております。
静岡野外公演では、雨、雨、雨。滑りまくる床とこごえる寒さにとまど うなか、スラ
イディングしながら襲ってくる先輩男優Y氏。私ま じぼこぼこにやられて、おもわず
袖の灯台に激突。その時のY氏 の顔…。人殴っときながら口元にわかに微笑んでいる
あの顔は、まさに 鬼神…。一生忘れません。

さて、さ〜て、はたして無事上陸できるのでしょうか。

しかしま〜、20世紀以上も前の作品を上演するってことはこうゆ うことなのかとも
と、運命やらなにやららひっくるめて思ったりするの ですが。

ということで、もう一踏ん張りですから、お体には十分気をつけてくだ さい。
声なんかは今からケアしてくださいね。

ちなみに山の手女優陣の間では、唯一山の手の男優がかっこ良く見える 芝居なんだそ
うです。
(どうゆうことだ?)
岩淵吉能
■男優陣からの手紙VII
川村岳 どうも山の手川村です。進捗如何でしょうか?
我々東京組も間もなくむかいます。お待ち下さい。
今みたいに男子と女子とで別れて稽古をしているとオイディプス初演の頃を思い出します。
当時は男子のみで稽古をする事はまれで、常にお姉様女優に気を使っていた我々でした。が男子のみになった途端、息のあった異様なチームワークを発揮したのです。
安田に提出する提案シーンが次々と通りまくり、もう少し吟味しろ安田、と心の中で思ったり思わなかったり。
仲良くなり過ぎた我々はその勢いで男子のみのクリスマスプレゼント交換というイベントを実行するまでに至りました。女優にはひかれましたが。

という訳で舞台上では殴り蹴り合っている我々ですが、とても仲がいいので気軽に接して下さい。m(._.)m
川村岳
■準備万端!
浦 弘毅 山の手事情社の浦です。
もう明日にでも本番できるくらい準備はできています!

芝居創作の面白いところはやっぱり出演者とのやり取り。
香川の俳優さんとの初めてのコラボレーションはいまからとても楽しみです。

山の手事情社の作品は体力勝負なものが多いのですが、
『オイディプス王』はその中でも1、2を争うほど激しい芝居です。
ですからこの1月にどれだけ体を作れるかが勝負です。
稽古初日から全開でいきますよ。
香川の俳優さん覚悟しておいてくださいな〜!

とにかくいい作品を作りたい! それだけなんです。
浦 弘毅
■手紙というより雑談
山本芳郎 山本です、今回は長いですよ!ごめんなさい。

ところでこんなことを考えたことはありますか?
俳優が舞台の上でやっていることが「超能力」なんだということを。
これは文字通りの意味です。
舞台で俳優が声を出し体を動かし演技をすることになぜ観客は感動するのか。
ぐっときたりハラハラしたり緊張したり見入ったり笑ったり思わず泣いたり・・。
それは俳優のエネルギーが観客を巻き込むから・・とか、共感するから・・とか感情移入するから・・とか人によって言うことはいろいろあるでしょう。
で、それはもちろんそうなのですが、じゃなぜそういう共感とか感情移入とかが起こるの?巻き込むって厳密にどういう出来事?となるとそれ以上説明出来なくなります。
リズムが同調するから・・それって具体的に何が起きてるの?
エネルギーが伝わるから・・それって物理法則としてはありえないですよね。
共感とか感情移入とか、そういう日本語はあります。
でもそれは俳優と観客の間の出来事の結果や様子を後から外側からそう呼んでるだけであって出来事そのものの説明を指す言葉ではありません。
そうやってよくわからないまま使いなれてしまってる言葉がたくさんありますよね。
確かに涙は涙腺が刺激されて出ますし、見たり聞いたりしていろんなことを感じることも脳内の生理現象です。
でも相手に何がどんな風に伝わってそういうことが起きるのかについては科学的な説明は難しいんだと思います。
仮に全部生理現象なんだということにしたところで、他人の生理を操るって凄いことだと思いませんか?
言葉や身振りといった見えるもの聞こえるものが伝わるのはフツーですが、僕らは日常でもなんだかわからないけど惹き付けられたり、気配とかをヴィヴィッドに感じたり、興味ある人や好きな人とそうじゃない人を自然に選り分けたりしてます。芝居でもいい俳優であれば全く体は動いてないのに、役者の中の状態の変化がはっきり見えたりもします。何が伝わってるんでしょうか?
こういうことはありきたりのことだから普段は考えないけど、これは決して大袈裟じゃなく超能力だと思います。
俳優というはこういった人がもともと持ってる超能力なことを再び取り戻して観客との関係における技術にしていこうとしてる人たちです。

ここからは卑近な話ですいませんが、僕が個人的に師事してる武道の先生は、空にある霧や雲を動かすことが出来ます。
あるいは別々の部屋にいる他人に力を伝えてずっこけさせることができます。
見えてる相手ではありません、別の場所にいる相手です、しかも同時にです。
またこれは聞いただけですが、重度の身体障害者の方を普通に会社勤め出来るまでに治してしまいました。
さすがに霧が晴れたときは初めはあきれるほど驚きましたが、今はそんなに驚きません。
「ウソだー!」と思ってしまうのは、人間が自然の一部だということが忘れられてるからです。
人間同士が生命力を持って影響を与えあってるものだということを忘れてるからです。
こんなオカルト的な事実は世の中がひっくり返ってしまうんで普通おおっぴらには知らされませんし、科学を越えてることです。
でも科学の文脈から外れてるだけであって事実は事実です。
僕は人が祈ったり、念じたり、強い思いや感情をもったりすることは何らかの今だに見つかっていないエネルギーの形なんだと思ってます、あるいはエネルギーと呼べるものじゃない別の何か・・。そもそも生命力ってものが科学じゃ説明つかないものですから。

脱線が長くなってしまいましたが、僕は舞台に立って芝居をするということと、霧をなくしたりすることはどちらも同じことだと思ってます、別に断言するつもりはありませんが。
しかし少なくとも、どちらも同じくらい『説明のつかないこと』です。だから文字通りの意味で超能力です。これは断言出来ます。
ただ芝居の方は見慣れてるから、もの凄いことをやっているんだということに役者も演出も観客も気付かないだけです。

別にこんなややこしいことは考えなくたって演劇は出来るんですけどね。
でもこう考えいくと、稽古などへの取り組みが変わってくると思うんです。
いや、こう考えないと自分が舞台の上でなにかをすることを劇的だという風に感じられないと思います。
自分を劇的に思えるから、観客にしっかり「見せる」感覚が生まれ、見せているから観客の「見る」があるのであって、見せてないのに見てくれるはずはありません。
単なる一人よがりになります。芝居のキャリアとかガンバリの問題じゃないんです。
大事なことはとにかく、「人間というものへの興味」に尽きるのではないでしょうか。
演劇の低迷もわけわからないメソッドの氾濫も全部この辺りに問題の根っこがある気がします。

稽古で思い悩んだりしたときは、この辺のことを思い出してみて下さい。
「人が人へ」が本質ですから、いろんな言葉や肉体論には振り回されないことです。

オィディプス頑張りましょうね。
山本芳郎
■女優のみなさんへ
水寄真弓 こんにちは。山の手事情社の水寄真弓です。
香川県へは、高校生演劇合宿へ1度行ったことがあります。
海が綺麗だったのと、うどんとおでんという組み合わせが忘れられません。

さて、女優の皆さんは、なんと、あのヘアーを作るそうですね。
安田から相談を受けた時、私は反対しました。
だって、大変なんですものー!!
練習されてますか?
お時間はどのくらいかかってますか?
きっちり、ぎっちりやらないと、すぐ崩れますよ〜。
山の手事情社の男優はランボーですからね。
いえ、根は優しいんでけど、芝居中は手加減しませんから。
私たちは2時間かかって完成させました。
ポーランドでの公演のとき、朝5時に起きて作り出し、
途中の頭で食堂へ行き、みんなに不思議な目で見られ、
劇場へ行ったものです。
写真がありましたので、添付します。
左は真理子さん、真ん中は日本語が達者のポーランドのお友達。
右が私です。

ポイントがあります。
男優陣に髪の毛を掴まれる場所を作りましょお。
真理子さんによるレクチャービデオに入っているかもしれませんが、
高すぎたり低すぎたり、結構難しいです。
自分が掴まれる時の体勢を考えてやってみてくださいね。

実は同じ期間に、山の手事情社の女優陣は東京で公演があります。
観に行く事はできませんが、応援しておりますので
どうか、素敵な舞台を作り上げてください。
水寄真弓
■男優からの手紙 番外編
倉品淳子 山の手事情社 女優 倉品です!

みなさん、お変わりありませんか?
あの「じゃじゃ馬ならし」で見せた、見事なじゃじゃ馬ぶりが目に浮かびます。

それが、なんと!

「オイディプス」ですか!

そうですか!あああ!(少し意味不明、そして大仰。)

こんなにつらい目に合わされ、また、喜びを与えてくれた作品はないかもしれません。

多分演劇の神様が寄り添っているのではないかと思います。
考えれば考えるほど、無数の答えが出てきます。
どうか、楽しんで、追求してください。

考えることを、求めることをあきらめなければ、
最後に神が味方をしてくれますから!

・・・・と観念的な話をしたところで・・・・・

体、痛いでしょう?
あざ、出来てませんか?
がんばってください。ルパム残虐シーンは決まるとすっげーかっこいいから!

あ、それから、

もし、男優が必要以上の乱暴を働いた場合はすぐ教えてくださいね。
電話して、ぴしゃっと言っときますから。

運命のいたづらか、私は東京で山の手企画公演をやっていてお伺いできません。
香川の熱に負けないようにがんばります。
倉品淳子
■男優陣からの手紙VI
山本芳郎 どうもご無沙汰してます、山本です。
稽古の調子はどうですか?
今回も縁あってご一緒させてもらいます、よろしくです。

市谷さん小野さんはじめまして。短い間ですが、がんばっていい芝居を作りましょう。分からないことは何でも訊いてくださいね。
大垣さん元気ですか、舞台で食われないように俺も気合入れて頑張るよ。
佐々木さん、マイクのシーンとても楽しみにしてます。
佐藤さん、今年は恥ずかしがらずにちゃんと目を見て話してね。
高橋さん、今年もお子さんにいいとこ見せてあげましょう。ところで、俺も40になりました。
谷さん、これから男優たちに一体何回なぐられつづけるのかな、ムチ打ちに気をつけて。
藤村さん、せっかく共演するのに全然絡まないかも・・。
吉本さん、あなたは大丈夫だよ、全然心配してない!いつものパワー全開でがんばろう。何度か持ち上げるんで太らないでね。

それではまた。
山本芳郎
■男優陣からの手紙V
川村岳 どうも山の手事情社の川村 岳です。

11月に初顔合わせしましたが、その後順調に稽古は進んでおりますか?
きっと皆さん傷だらけの猛者顔になっている事と思います。

11月はドッタンバッタンする稽古=殺す殺され稽古ばかりして落ち着かなかったですが、
私をはじめ山の手の男優陣は平和主義者なのでご安心を。

落ち着いたら

港の見えるカフェで

夕焼けを眺めながら

うどんをすすりましょう。

2月が楽しみです!!!
川村岳
■男優陣からの手紙IV
斉木和洋 ギリシャ悲劇ってなに?わかんない。

四畳半ってなに?

だいたいそもそもなんでギリシアの戯曲で

香川で

しかも2500年も昔の作品をやるのよ。


東京から遠く香川の地で、頭をかきむしり、四肢をばたつかせ、七転八倒している姿が目に浮かびます。
ご愁傷様です。
こんにちは、山の手事情社の斉木です。
初めましてのかたとご存じのかたといらっしゃると思います。

だが、しかし、絶対的に理解不能なものこそ、理解不能であるがゆえに理解可能なのだよ、明智くん。
早押しで答えられるような問いもなければ答えもない。
『オイディプス王』に取り組む作業の面白さって、わかんないことが快感なんだって気付くことだと思います。

それでは、健闘を祈ります。
斉木和洋